『CRY OUT』/座一
空がある 夢がある 涙降る 星になる
“わたし”という小さな存在を置いて 自分の玄関から飛び出ない そのまま欄干に走り込まない
あのドブ交じりの川に流されない 私のクビにくっついている生暖かいものを今すぐほどけ
腹は減っているが 食べる気力はなく
認め合いたいだけの 原始的な力量で
私は命を燃やすのだけど
愛という食べ物は わたしにとって いつでも不美味
やさしいひとに殺される
夢ばかり見ている
近頃の 身元不明な薬指
どこまで行けば 受け付けられる?
社長令嬢が黒ガラスをたたき割って
私をたずねに来るのが ゴールドラッシュの前
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