寝言は役に立たなかった。/真島正人
 
に、副会長として就任してくれることを受諾してくれたときにも、彼の家で、ちょろちょろと話をして、僕は彼の実感に基づいた知性に感化され、「近いうちにまた飲みに行っていろいろ話そう」と言ってくれたことがうれしくて、それを楽しみにしていた矢先だったのだ。



僕とIさんが知り合ったきっかけは、町内会の空き缶のリサイクル運動で、一緒に空き缶集めをしているうちに、話すようになった。
話してみると、彼の奥さんが僕の母親の同級生で、彼の二人いる子供は、僕のひとつ上とひとつ下。
そういうことがわかって、僕に親しみを持ってくれたらしかった。
僕が今やっている仕事が、なかなかうまくいっていなくて、とに
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