虹色のアイウエオ/ネハン・フランク
 
理屈に塗れて死んだ世界は白イ街とそれに準ずる比喩的物質/雨傘が黄色と青色、私の中で勝手に交互に淀み合って座る事も忘れる程に油絵の様に恋愛する/所詮は黒イ海を冒険する命が瞼の隙間に染み入る程にそこを宇宙として輝くなら君は銀河、惑星、概念/時は死よりの使者でアるから私は何時だって戻りたイ、夜もすがら太陽の涙で眼球を火傷して見エる物全てを美しイと思ウ浅はかな心になりたイ/誰々の誰々の事が分からなくとも私も誰々も困る事は無イが、そウでアるならばかつて誰々が誰々に無関係なアの星の意味を解明したのは何故だろウ/桟に残された家族の汚れた姿を宙に舞イ上がりながら見つめる木の葉にもはや威厳は微塵もなくそのまま冬空へ溶け込んだ後に幾許かの悲しみや後悔に暮れ、然しそれを知らずに彼女らは夕飯の準備に勤しみ、やがて各々途方に暮れる//どれだけ世界が屈強で冷たく酷でアってもイずれ訪れる穏やかな悲しみをその胸に抱イて居られるから、こんなにも静かに鮮やかな街で私はずっと君を好イてイるのだろウ。
戻る   Point(1)