アイデンティティ/Giton
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「心から愛する人がいたらそれがぼくなんだ」
世界の果ての向こうから小さな小さな囁き
となって伝わって来るきみの声
それはあまりにも優しすぎて残酷だ
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アイデンティティとは何だろうきみがきみ
だってことがアイデンティティなのかそれならぼく
はどうなる唯一のきみを喪ったぼくは?死せる者
は生者の追憶のなかに生きると云うが
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きみでない人の身体を心を抱いていても頭の中
はいつもきみだけを抱いている性無しのぼく
はどうなるすぐとなりに臥してぼくの手のひら
を迎えてくれる優しい身体その綺麗な唇
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にさえも遥かなきみの面影を探し求めているぼく
は人へ
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