蛙/十二支蝶
 
ゆたかな歓声のあと 出てくるのは出汁
悪魔でも華の色でもない 千切られた湯

手にした誰かがそれを青といい
自分にみせたから
変えられると思った

透明というまま
すばらしいちからで
破いてほしい

心のなかはあのなんだかわからぬもので
擦れてみずに雪消る

羽が棒の夢にささり 朝に
夜になろうとする幻を しようと誘った

骨のなかで空手をおさめ
陰が山稜を焦がしても
渡り歩く干戈のなか
印象へ息づく
戻る   Point(3)