地球のブレイカー/仁惰国堕絵師
陽が登ると共に目覚め
陽が落ちると共に眠り
雨水や川の水を飲み
生えてる草や木に実った果物を食べ
みんなで一緒に野原を駆け回っている。
昔は”お金”という紙や金属というものでこさえた
おもちゃみたいなものを持ってさえいれば
何にも困ることはなかったとおじいちゃんが話してくれた。
そのおもちゃみたいなもののために
何人も何人も殺されたり死んじゃったりしたんだって。
おじいちゃんはそんな世界でも今よりはずっとマシだったと
遠い目をして、時々涙なんか浮かべちゃって一生懸命話してくれるけど
ボク、そんな話本当は信じられないんだよ。
だってボクは今、とっても楽しいし
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