『しろう』-永遠未完小説-/しろう
 
というわけだ。
僕はおそらく
きみより先に
朽ち果てるはず。









第1章


右記には当然、ここで誤りを指摘しないわけにはいかない。そう、「大きな湖というのがどこにあるか」を度外視している点だ。仮に地球という惑星上にあるとしよう。地球はおおよそ時速1666kmで自転している。さらには、太陽の周囲を時速10万kmで公転している。その船舶が仮になかなかの優れもので最大30ノットで航行可能としても、時速は約55km。地球の公転速度に比すれば1/1818だ。つまり僕ときみの時間差は一時間のうちわずか二秒となる。…というのは大間違いで、本来ならば光速と比
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