センス/
少女A
いつも悩んで火照る心の奥の奥
冷たい指でなぞってくれた
あんなに優しく噛んでくれたのは
あなたが初めてだったから
痛む核ををさらけ出すのは
あなたになら食べられてもいいから
冷たい指の腹の感じが
忘れられない
それが罪なら
私も被る
夕暮れの街は誰も居なくて
廃墟みたいで気持ち良かった
裸で泳いだあなたの海は
どきりとする程美しかった
行かないで
あなたの腕は強い
あなたの存在は儚い
焼き付けても焼き付けても足らない
その魂を私に下さい
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