キツネ/しだ よう
葦のなかに おまえをおもうよ
あゆみをとめて さがすよ
きっといきを静めて 夜が昇るのを待つんだな
かわいいおまえたち どこへいくというの
おまえたちを ぼくら 決してゆがめられない
尊厳を つらぬくおまえらを
それは事象
因果の無いおまえらと ぼくですが 川面でいっしょに光りたい
きみらは前途多難というものを
生まれたときから 携えた
生まれた時から 知っている
たましいだね
葦のなかで 霧をすくう
握れば 拡散して ちいさな 虫らの 頭上に
ここから はじまって 何処で終るかきっと考えた事もない
そうだね 僕もだよ
2010.5.14
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