峰子さん/モチヅキゼロ
 
人は悲しさをばねにするのですか。
そう女子型ロボットの峰子さんに言われたので、いいえ、と答えた、
峰子さんは不思議そうに、じゃあ何をばねにするの、と理由を求められたので、
悔しさです、と答えた。

ここはロボット工場で何千万くらいの値段で容姿や性格をオーダーメイドされた女子型ロボットが、世の中に出ても困らないようにマナーや場の空気の読み方を一通りプログラミングするための最終工程をする場所。
けれども、うまくプログラミングできないロボットというのが必ず何体か出てしまうので、アナログなやり方ではあるがインプットを補うように講習をロボットにやっている、
大体のロボットは個性的な持ち主のオー
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