深夜のディズニーシー/小川麻由美
 
崩れそうな自分を見つめる私
震える体を音楽にぶつける
孤独感が降り積もり雪崩をを起こしそうだ
音に注意を向けているから崩れていないのだろうか

崩れそうな自分を見つめる私
隣に横たわっている者はいつ起きて来るだろう
隣人を愛せよというとてつもない言葉
絶対的他者を愛すれば崩れないのだろうか

崩れそうな自分を見つめる私
私が祈らなくても太陽は昇る
自分が祈らなくては太陽が昇らないと
信じる者は崩れたりなんかしないはず

崩れそうな自分を見つめる私
田んぼを守る人は田んぼを守ることによって崩れない
ディズニーシーにて笑顔で働く人は笑顔によって崩れない
私が白いノートを汚していくのは自分が崩れない為

崩れそうな私を見つめる自分
もうずっとグレン・グールドを聞いている
陽の元ではきっと私も笑顔になれるだろう
まだ体は震えたまま空が白んできた
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