灰色の街/
少女A
どうしてこんなにも
時間は早く経ってしまうんだろう
生きた心地がしなくなって
痛い程時空を抉じ開けて
虚構の海を見ていたよ
私の生活がいつのまにか
恐れていたこの世を流れている
なんて事だ
踊らされているなんて最悪だ
突っ立って
着崩した制服と髪だけなびかせて
人混みを睨んで
精一杯の感情を抑えている
血が出るまで時空をこじ開けて
でもそれは幻だ
懐かしい様なあの海は
きっと探しに行く
桃源郷はある
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