星々の唄 /服部 剛
 
哀しい破片がばらばらと、街には落ちて 
いるのです。涙の如くきらきらと、冷た
い路面に光るのです。理由(わけ)も無くあの日
地上に産み落とされた、みなし児達の星
屑です。羊飼いの面影で夜道を歩くあの
人は、哀しい地上の星屑達のひとつひと
つを拾っては、懐(ふところ)に入れて暖める・・・ 
その不可思議な手から放たれる星屑達の
煌(きらめ)きが、宇宙の闇に囁いて、賛美の唄と
なるように。 







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