Whale song/
月乃助
欹てる
暗号を解く研究者のように
眉に皺をよせながら
どこまでも泳ぎ進んでいく
歌を止めることを知らずに
いつしか巨大な鰭を翼に変えて
飛び去ろうとする
舞い上がる夜空には、
名前を付けられた星たちが確定されたまま
異物を見るように
眺めている
私は、
鯨 それが、
星屑の鎖を断ち切るのを待っている
それが許されぬことなど
考えることをやめてしまって、
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