演劇の有用性について/salco
わけではない。想像力に蓋をする信仰は、視点が文律に固定されるが故に原理化・尖鋭化する。
契約条項でがんじがらめのユダヤ教は民族主義に固執するあまり弱体化し、民族が離散すれば四囲の異教徒に異端視され、その都度フルボッコの憂き目に
遭って来た。一体、姿なき神に血や涙はあるのだろうか。
いちいち人間臭く動物づらのヒンドゥーの神々がかくも愛らしく、いい意味ユルいのがその最たる対照だ。無論、ヴィシュヌやシヴァとガネーシャの間に
は力学的序列があるのだろうが、信仰対象としての神威は分散している。同じくプリミティヴな多神教が残存する島国のヤオロズは自然科学で駆逐され、
気が向けば旭日に柏手を打つものの
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