HB/Akari Chika
 
咲かるこの土手で
同じ未来を
見つめていられたら

付箋をつけた
今この瞬間
どんなに遠く離れても
ふと微笑みながら戻ってこられるように

惹かれ合う
仕組みに
五線譜は
似ている
そこに音符が
足されていくから

私を
愛そうとして
あなたの手は
頑なに
傷ついていった

身を削る想いで
生きてきたから
削れるものなど
もうないんだよ

って、本当はそれは嘘

本当は

身を削る勇気なんてないの

だから
いつまでも自分を
新品よ、って
偉くもないのに自慢する事しか出来ない

できるなら
どこまででも
心の皮を剥いで
私の
芯を
見せたいのに

最初の痛みが怖くて
ためらい続けている

守り抜くことが 悲しいことだと わかっていても

せめて
臆病でも
濃く
濃く
もっと濃く
あなたを記していきたい、と

この身の中で種を膨らませている

綿毛が
飛び立つように
いつか
私も
朝日に照らされて

なめらかな芯を さらけ出せるように

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