空/
新守山ダダマ
君に会いたい
が
いつの間にか
君になりたい
になっていて
いつの間にか
君になっていた
君の言葉を発していた
君の声を出して 君の体で生きていた
君の血が流れる この体で
僕は空を飛べるようになっていた
君は僕に会いたいだろうか
僕の血は君にまで流れているだろうか
君に会いたいが果てしなくつづく
君はどこまで僕に会いたいだろうか
君の会いたいに近づくために
僕はどこまで血を流せるだろうか
君は試している
僕が飛ぶ空の下で
戻る
編
削
Point
(2)