スーパーミラクルソフトタッチ/こめ
プラスチックは
なんてドラマチックだと
どこかの髭を蓄えた
大学教授はほざいていた
靴紐がほどけないのは
それには鍵がついてあるから
スーパーミラクルソフトタッチは
今日も白い世界を游いでいるのだろうと
昔を思いだし笑っていた
カラカラした秋空のしたで
紅葉に紛れながら
落下する落ち葉をかきわけながら
君をみうしなわないように
最大の努力はした積もりだけれど
それは一瞬の旋風のせいで
今までの努力は音を立てながらくずれていった
今見えるのは赤黄色の
鮮やかな葉っぱ達
でもその赤黄色は
消える灯の最後の悪あがき
最後に輝きそして
人々にふみつぶされる
その死ぬ瞬間の叫び声が
パリパリと言った人間に到底は理解が出来ない言語の
最大の暴言だということを
知っているのは
今日も輝いている紅葉の葉っぱと
あの時みうしなった君だけだよ
戻る 編 削 Point(7)