姦婦/月乃助
 
光りをなくした
名もない星たちが
うつむいては 化石のように
眠っている



ちゃんと笑ってあげたら
隙間に触れることだって できたのに
平穏という残酷な家の灯りに
夜の積み木を重ねるひと
その闇につっと飛び立てば、



変わりなく
輝く星の合い間に
静かに 小さく姿を隠す
眠りつくように/休みをもとめるように



指先に触れる 惑い
そのわずかな感覚であなたを捜す
星の間は、すべてが不確かで
無限のひろがりの 不定があるのだけれど



眠りついた星にしゃがみこみ
つめたくなったひざを抱え
日常という痛みのやわらぐのを待っている
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