断片/佐々井
サヨナラのあの日は。
君の中で思い出となり。
僕の中で現実となっていった。
自転車でかけてこ、全てさえ連れてこ、
少しよそ見をして、君の笑顔見逃していたって、
噂好きの風がそっと教えてくれる、
僕らはここにいたよ、きっといたよ、ここに。
出掛けのキスは焼き魚の味がした。
夕焼けが落ちる時にしたキスは、チョコレイトの味がした。
それからずっと握り締めたままで。
どこまでも溶け出してこうね、どこまでも流れていこうね。
見えなくなるまで手を振ってね、消えてもずっとそこにいるから。
えり好みした服を選んで、お人形みたいだ。
笑う笑顔からニコチンこぼれてら。
カワイイ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)