秋の入り口、下向いて/木製金属
 




最近買ったメガネをかけて

もう少し前向きに生きていこうと

なんてね


ほんの少し早く起きた朝

誰にも邪魔されない部屋で

むきだしの孤独のハダカのままで




もう少し前向きに生きていこうと

後ろ向きで見たこの街のタワー

横から吹きつけてきた季節風

目をくれてやらねえよ



だって

目に見えない空想をしたところで

お腹いっぱいにはならないし

あの娘ともうまくやっていけないって気づいているんだよ



もう25歳

悪い意味じゃなく

目に見えるものも信じながら

足元確かに

下向いて歩いていこう

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