三年後は?/はるな
 
と打ち解けてしまった。不安は不定形で、なまぬるく、ぶよぶよとしている。もぐりこむと、自分の皮膚が厚くなるような感覚で、社会や音は不快に遠ざかる。
不安なのは、ほとんどすべてのことに対してだ。働くことや食べること、着ること眠ること、死ぬこと、時間について、音について、自分の体の造形、明日の天気、株価の変動、バーガーショップのキャンペーン、来月の給料、人々の流行や思考、携帯電話の料金、車の不具合。
もっとも不安なのは、いまのところ、生きていることに関してだ。生きているのは不安だ。生きていれば死ぬかもしれない。また、死なないというのは、死ぬまで生きなければならないことだから。

明日は、想像でき
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