ラコステ遊(すさ)び/salco
鮑の眞二郎 「あゝ」
箱根宮ノ下で鯣烏賊と熨斗鮑の茂子 「あんまりですわ。私達の裸漉手は一体何だったのでしょう」
箱根宮ノ下で鯣烏賊と熨斗鮑の眞二郎 「すまない」
箱根宮ノ下で鯣烏賊と熨斗鮑の茂子 「ひどい。ひどいわ…」(涙ぐむ)
箱根宮ノ下で雪見障子越しの温泉仲居 「あの、小田原様。お電話が」
箱根宮ノ下で鯣烏賊と熨斗鮑の眞二郎 「うむ、今行く。とにかく、御主人が螺庫捨をば携えて帰朝なさるからには、このままでは居られない。
君も初めからそのつもりだったじゃあないか」
箱根宮ノ下で鯣烏賊と熨斗鮑の茂子 「そんな事おっしゃったって、あの頃とは事情が違うじゃありませんの。……あなた、もし
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