17時27分/錯春
 
いように
凍らせても
消費期限はやってくる

男なんて知らないくせに
恋の詩ばかり書いて
他人の唇も知らないくせに
苦しい恋の詩ばかり書いて
あの頃
世の中は汚いものに溢れていて
同時に綺麗なものが何か知っていた
あの頃

凍りついた言葉は
取り出すとすぐに融け始めた
私はジャポニカ学習帳を片手に
裸足でベランダ
洗濯物がベラベラ笑う
バスタオルがベラベラ笑う
詩集を放り投げる
最上階のベランダから
飛んだ詩集は一瞬笑って
一瞬燃えて
灰になった
炎は黄緑色だった

冷蔵庫が悩んでいる

ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴーーーーーー……


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