国際線/天野茂典
怖かった
(殴られることが
なんにんもの教師が
(殴られた
誰が殴られても不思議はなかった
荒れていた
荒れ狂っていた
教育なんてもんじゃない
指導は少しもゆきわたらなかった
恐るべき子供たち*
私は自信をなくしていた
私のいうことを生徒は耳傾けなかった
学級破壊は幾つもあった
私は優し過ぎたのだ
生徒の味方であり過ぎたのだ
(嘗められたのだ
私に過失はあった
ペスタロッチのような教師になりたかった
なれなかった
私は結局自分しか可愛がりはしないのだ
傷つくのが
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