「正確という病い」/天野茂典
 
 
 ぼくにはなにひとつ正確にものに当たるというこができないのだけれど
 宇宙からみれば人間が作りだした尺度には限界というものがあって
 地球という惑星の外の高等知的生物はまたその環境にあった尺度で
 ものごとを測リまったく違った単位や公理・法則で動いているだろう
 人間も捨てたものではないが他の惑星人も小さな地球の限界を
 すぐに悟ることだろう「正確という病い」に犯された人間は
 みないびつな原則にぶちあたりひとり荒野をあるいてゆくことになるだろう
 絶対なんてものはない「詩は曖昧な美学」だが最初から分かっているから
 それでいいのだ哲学や数学や科学や医学などは「曖昧」などとい
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