夏の楽譜?/まどろむ海月
 
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炎の涙が昇華し
散りばめられた光彩の
上空を切る高圧線の名は
一瞬に置き去りにされる

はなやぎの漣が広がり
煙の巨人は叫ぶが
底知れぬ闇は隠された

消えては映る木霊と
思い出の紫陽花を浮かべて
やがてすべてが銀河とともに
退いていく



 遠い夜の街の哀しみに
 流れ落ちてやまない星
 願いは燃えても沈黙は深まり
 海月と海星は寄り添うがそれは
 地平の彼方の儚い出来事

 存在を隔てる罪と罪の狭間は
 僥倖たる生を無意味化し
 林檎は手からこぼれ天使は
 全能者の御許に去っていった
 ええ あのひとは
 もどって
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