怪談の踊り場/あおば
プへの歩行を促す匍匐前進する無器用な運動体をデジカメに捉え特攻警察に密告する姿勢を保つ不随意な衝撃吸収帯が炎天下の歩道に連続した足音を揃え直立した影を捕縛する愉快な汽笛一声新橋から足柄峠までの歩行訓練に挑む衝撃映像を入手したとテロップをちょこっと眺め炭酸水の泡立つ音に午後の警告と指導に訓告、油断無い海峡を通り過ぎる無水の炭化水素が悠然と弛緩した身体を意識する夕刻になるとてんでんばららと舞い降りる椋鳥の入るべからずの立て札を無視してジョッキングを始める男達は湯気が出るほど暑いのにウインドブレーカーのままで衝撃的な映像を見せつけて円高不況の回折を繰り返し虹色にも見せる西空が悠久の時を示すかのような心地良い不調和が描きだした怪談のような錯覚か幻覚かが判断不能なままに意識となって四辺形に佇んでいる
「poenique」の「即興ゴルコンダ」投稿作。タイトルは、ちゃむさん。
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