結婚式、ラップタイム、二日酔い/ブライアン
すれた雲が、山の頂のほうにある。もう直ぐ紅葉が始まるのだろう。蝉の声がホテルの部屋に聞こえてくる。二日酔いだった。頭痛がする。うまく開けることの出来ない眼を、無理やり開く。リモコンを探し、ホテルのテレビをつける。田舎訛りのニュースキャスターが天気予報を伝えていた。今日は晴れるらしい。
一体誰が、パン屑を食べたのだろう。もう、道に落としていったパン屑が見つかることはない。再び戻れることを夢見ているのではない。青い鳥を探していくのだ。そして、この土地へ再び戻れるように、今はこの二日酔いを乗り越えなければいけない。
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