結婚式、ラップタイム、二日酔い/ブライアン
 
毎日のように自転車で走り回った道の上に立つ。この道がどこへ続いているのか。田んぼの畦道にいたるまで、すべてが手に取るように分かる。この道が続いているのは、東京だった。山を越えて、南へ進む道。かつては、合宿所へ続く道でしかなかった。

 合宿は夏休みと冬休み、春休み、と3回あった。その中でも冬休みの練習は壮絶だった覚えがある。故郷は雪が積もるため、冬はほとんど走れない。そのためだろう。冬合宿は顧問の先生が日ごろの鬱憤とばかりに、思う存分走らせた。その上、生徒達は走り込みが出来ていない。合宿初日から急激な筋肉痛が襲う。どれくらいか。手を使わないと階段を昇れない程度の筋肉痛だ。それが2日目からずっと
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