ギネスビール&カシスソーダ‏/ふくだわらまんじゅうろう
 
向こう側に沈む夕陽を眺めて
足元に迫る潮騒を避けて
この世界で
精一杯の歪んだ愛を
歪んだ愛を
二人で生きたんだ

サンシャイン
夏の光が
ぼくを打つ

カシスソーダなんて甘いものを
あの子は無理矢理に
飲んでいたんだ
うまくもない酒を
俺のために飲んだんだ
だけど俺はあまりにも迷子だった
そして怯えてもいた
あまりにも広い世界と
あまりに狭いひとのこころと
蟻ンこのつくる行列と
数字の横暴と
生きる価値の見出せない文明と
その文明の息絶える予言と予感の数々と
板前の薦める嘘の活造りと
本気で誰にも届かない叫びと
画面の向こうでそれを笑う大衆
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