いちばん星。/狠志
 
久しぶりに見た、満天の星空は、綺麗過ぎて、目が離せなかった。

空に大きな壁がある様な、そんな錯覚に押し潰されそうになった。

だけど、2つ見えた流れ星のおかげで、見続けることが出来た。

隣で見てた彼女が、そっと傍に寄って来たのがわかった。

潰れて、消えてしまいそうな錯覚は、星の揺らめきのせいで。

静かに昇ってきた、月のおかげで、目が覚めた。

帰り際に、彼女にキスをした。そっと、ありがとうを込めて。
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