死神博士のお化け屋敷/atsuchan69
 
でなくより大勢の『罪なる肉体』をいわば『天国』へと導く、幸福の装置なのじゃ」
「でも・・・・」と私は思わず呟いてしまった。
「不安を抱いているようなので、さっそく装置をご覧にいれよう。――ああ、その目玉。はやく食べなさい」



水着のまま、そしてさらに不条理にもビニールの浮き輪を腰に嵌めて怪力の赤毛のメイドは部厚い鋼鉄の扉をまるで障子戸を開くように軽く人差し指でスライドした。
覗かれた博士の実験室には、撮影器具と照明がすでに準備されていた。中央に置かれたベッドが、おそらく『殺人装置』なのだろうか?
「よし。音声も映像も記録がはじまっている、この実験が正しく行われるのを二人の証人に
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