砂糖菓子少女/梨玖
私は砂糖菓子で出来ている
科学者の興味で作られた
私の体は砂糖菓子で出来ている
誘え
誘えと
中から声が聞こえる
あまい身体で男を誘惑しては
愛されることに溺れていった
男達の熱い胸板よりも
ながいながい指に掻き回されるよりも
私は貴方に
頬を撫でられる感触が
何よりも好きなのに
その眼鏡越しの瞳は
私を道具とでしか
写していない
私が男達に抱かれるのは
貴方に愛されない悲しさを
辛さを
紛らわすためであると
貴方は
如何して気付くだろうか
最初に目を開けた瞬間に
映ったのはその眼鏡越しのきれいな瞳だと
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