傷/
within
まあるいおわんの底で
くるくると回っている
ガラス玉のように
くるくると回っている
ゼリーの雨が
ぽとぽとと降ってくる
服がぬれると
かなしみ
したたり
冷えた体が
憂いを
上気させ
熱を
次第に
奪ってゆく
無償というセンイで
編まれた布に
くるまって
止血する
胎児のように
まるまって
私は
まあるいおわんの底で
くるくると回っている
ガラス玉のように
くるくると回って
眠り
傷をふさぐ
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