有線願望/
坂井ハナ
邂逅の無い思考思想
遠くのコミュニティ、恋人の身体の奥底、俺のあたしはみな各々
表面上出遭いながら圧し籠めているからして
解り合うの意味は解らない部分を認める礼儀のことであった
かしこまった境界を割って貪欲を明らかにすれば
あなたは先にあなたの不明を思わざるを得ない
その欲望が最大の礼儀とされれば幸福としても
密接は限りない差異化の一手法
いつだっていまだってあたしはあなたを知りません
犬歯の先を喰い込ませてもいっときの血縁なのです
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