嘘は命の/
真島正人
一番忌み嫌う
転々と
歩道沿いに続く汚れ
点滅する
路地の先の
信号機の
見慣れた色が
僕たちを誘う
だから、
ねぇ、
行こう
行ってみようよ、
どんなバロメーターも
ものともしない場所へ
そこで
言葉たち
命たちの
重りだけを
見つめてみよう
と
口の中で
飲み込み
飲み込んだあとの
僕の足取りは
もう
どんな感覚からも
逸脱を
繰り返している}
※ 嘘は命のバロメーターさ、は、友部正人「おしゃべりなカラス」からの引用です。
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