胃痛/榊 慧
 
えている木が見える。生えている。なんだかぬめっとした色だなあとぼんやりする。またかあ。また寝られなかったよ。こうやってぬめっとした色の生えている木にメッセージを送るのもまただ。眠い。気がする。眠い眠い。なんで胃が痛いのかなあ。ぼんやり。胃が痛いから眠れないんだろうなあ。起床時刻は六時三十分。寝られないだろうけど、今寝られたとしたら確実寝過ごすよなあ。

足が冷たい。ずっと起きていた夜の次にある朝はいつも足が冷たい。
またノート写ししようとしてベッドに戻ってしまった。
後悔する。でも胃が痛いのは俺にはどうにもならない。なんでだろうか。俺の胃だろう?


 *

五時三十分。
六時。
腹が痛い。朝だ。何も無い。泣いた。吐いた。スタディジャンキー…?
リンゴ酢を飲んですっきりしたい。じくりと胃が痛む。この世は踊ってるやつらばかりだ。踊る。俺はその輪を見つめている。夢だけが踊っているんだ俺は。





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