√/石畑由紀子
 
 
すがすがしい挨拶ばかり大陸棚


ベランダで行方不明になる半分


よく隠れ過ぎたあと泣きながら帰る


石を轢いても花を轢いても軌跡


ちちははの流れていった月経夜


部屋じゅうが秒針だらけになる零時


空に√をかざす まだこたえはない


尾翼灯でもいい 君の名を三回




 
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