川柳を誤解してた/ふるる
告したり、説明したりするものだけではなく、また、そう読むべきでもない。」「川柳の私性とは「私」から発する物の見方を出すことである。」(川柳における「私性」について 樋口由紀子 より)と。私もそう思います。作者が女性だからって、女性はみんなこうだとか、作者がほんとにこういう体験したんだ、って思うのはよくないですね。これは、短歌でも、俳句でも、詩でも、同じだと思う。
最後に、この本の中から好きなのをいくつか。
秋風に傷なきものはなかりけり
恋人の膝は檸檬のまるさかな
(橘高薫風)
母の日のうすぎぬ脱いでちょっと死ぬ
ほんとうに刺すからそこに立たないで
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