彗星が墜ちた/エスエル1200
その想いは遠い遠い遥か彼方の惑星から降ってきて彼女の心に住み着いた。
小さな爆発と洪水を何度も繰り返しながら何年も居座ったが、
いつのまにか、彼女自身も知らぬうちに跡形もなく消え去った。
後に残ったのは胸の内側にぽっかりとあいたクレーターだけ。
彼女はそれを埋めるために毎日こうやって誰かと会って、
穴の表面が冷たい外気に触れないように感情を噴き出させているのだ。
彼女は「寂しい」ということについて殆ど表情を変えることなくそんな風に話し終えた。
それはまるで他人事のようで、また、なにか相手を酷く哀んでいるように思われた。
誰かに会えない日はどうするのかと尋ねると、
肩掛けのカバ
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