くちなしの星/あおば
 
                100617




わうぅぅ〜うぅぅ〜んんと唸る音
暑い夜はかくべつじゃぞと
ところてんを売りさばく
音が売るのだ
吊られた音が
腹を鳴かすのじゃ
じゃぞと語尾も伸びるのじゃ

夜空にも梔の花が咲き乱れ
じゃぞと言いつつ目を見張る
風が無いから
白い花も安心しておる
お祖父さまがおっしゃった
耳許でささやく声もして
いつのまにか夜が更ける






「poenique」の「即興ゴルコンダ」投稿作を修正。タイトルは、木屋 亞万さん。




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