黄昏たちの回廊 夕闇に漂う影が伸び 遊び疲れた風がぬける 空の帰り道 からん からん 温かい背中に燈った 川面のまどろみ 紫陽花の青の向うに 匂い立つ夜の静けさ 蛍を追いかけた 影絵のような 少年の憧憬 風にさらされ 月明かりで見た ビー玉の中の 遥かな星屑 に重なる 山の彼方への旅 ああ ほんとうに 何が 人のさいわい なのだろう 街灯りが とおく とおく M67星団のようだね 紫陽花よ