大好きな詩人を紹介してみます 「吉田一穂」/非在の虹
母
ああ麗しい距離(デスタンス)、
つねに遠のいてゆく風景・・・・・
悲しみの彼方、母への、
捜り打つ夜半の最弱音(ピアニッシモ)。
ぼくの周りには、ランボーを読んだり、中也を読んでいる友人がふえていきました。
ぼくもそれらの詩集に目を通していました。
ところが、どうもぴんときません。
北原白秋も高村光太郎も、宮沢賢治も三好達治も
ボードレールもランボーも、リルケもギンズバーグも
チンプンカンプン
どこがいいのか、なにが面白いのか、さっぱりわからなかったのです。
詩は苦手、ぼくはみんなにそう言っていました。
とは言うもののやはり理解したい、詩に感動して
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