火の星をもうひとつ/ふくだわらまんじゅうろう
 
の星を、もうひとつ増やさなくては
神様から与えられたノルマが達成できない、と

一瞬で終わる簡単な戦争
それでは人間の精神は満足させられない
他には何を破壊させればよいのか
他には何を破壊させればよいのか
自ら脳味噌のチューニングを狂わせて
ここまで肥え太ることができる種族を創造するとは
大成功だ

パンもキムチも底をついたとて
潤滑油は欠かすことなかれ
最後の最後の涎を失ったとて
滑らかに性器を抜き差しし続けるためである

そこに子孫の必要がなくとも
いわゆるひとつの標本的行為の象徴として
それはなくてはならない何かなのであるから
まるでガイコツと

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