うつくしい学習/ゆうさく
 
遠くの空に広がるだれかの写真の破片が、ちっぽけな田舎町の無色を担当する

(いるはずのないおかあさんの、おなかを、雨粒な赤ん坊は、とてつもない落下速度のなかで探します、が)

死のパレェドの中に、不埒な、
ふらちな、プラチナなじんるい

ぼくらは出生の意味を、(見える景色の衝撃で)(やさしき地獄絵図)あめのひに忘れてしまうよ

あめが
(死す、死す、)死す
数えるのもめんどくさいけど
ぼくらに一瞬の弔いがおきている

ずるずる、と引きずられていく死体は、のちのち光(閻魔)にかわいてゆきまして(のちの血)(いのち)

そらの審判の、ゆるいあいだを
なにもしらないおんなのこが傘をもって
歩いてゆく

おんなのこは、勿論、無垢ゆえん、淫靡なゆうひと同じで麗しいけれど、あめのたましいにじゅくじゅくに毒された景色にかなわない

(おんなのこは)
(なにかを孕んでは)
(吐き出して)
(おろしていく)

とぐろをまいた、
やさしい人類のなやみが
蒼に染まる

ひとびとがよりそい、
あめにあたれば、ぼくは
「ぬれる」ことを知った
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