poetarot(魔術師のカード)保存版/みつべえ
 
に、ひとつずつ、灯り、やがて、昼の電飾のように、咲ききる。



雨のなかにいると、わたしの内側からも水が流れ出て、しぼんでしまいそうだ。かけぬけていこう。きみの。黄金の夜明けまで。新たな、苦悩と懐疑のはじまりまで。



過ぎてしまえば、ただはてしなく、無であるとしても。水星の韻文を、朽ちていく刹那の、ひとこまごとに打電する。



何度も。くりかえされる。執拗に、すり込まれる。伝説となる。あなたには、商業的な。喝采を。閾に沿って、のびる影を踏みつけ、わたしは。どこまでも、夕焼けの外縁をたどる。



長距離走者の、股間のように。ストイックで、排他的論理和
[次のページ]
戻る   Point(14)