メロディ / ****'04/小野 一縷
重油が雲のように流れうねる
粘液質の眠りの底に響いて届く
何色かの鐘の音色に共鳴する
筋肉繊維の無数の弦が共震し
開かれる眩暈と明晰の間の扉
甘く緩く脊髄を対流する
胸の鼓動の裏のリズムの熱に合わせて震える
皮肉が汗腺から陽炎のように立ち昇らせる
狼煙は限りなく透明に近い何色かで絡み合いながら上昇する
金属に穴を開けるオイル塗れのドリル
金属的に! 硬質に! 緩やかに! 温く! 生々しく!
意識を永く深く掘り下げる
ボーリング重機の尖端の進行の為のマーチ
激しく 速く 鋭く 不安定に
回転するターンテーブルから零れる
摩擦熱が打つテンポは
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