地軸/捨て彦
 
する中古のワゴンに乗せられ、おれはとある人里離れた農村に連れていかれた。そこではとうもろこしを栽培していた。これを海外に輸出して組織の大事な潤滑油である軍資金にするのだと言う。そのように第二の巨大な秘密組織の兵は言った。そして第二の巨大な秘密組織にはその頂点に君臨する皇帝の直近に、六人の近衛兵ともいうべき最強の六魔人と謳われる恐ろしい手練がいる事も教えてくれた。おれはその内部極秘情報の提供に対して英語で「サンキュー」とお礼を述べた。第二の巨大な秘密組織の兵は静かに頷き小さな声で「アーハン」と言ったが、心なしかその頬は思春期のような桜色に染まっていた。それから二日後、すでに水面下で活動を開始していた
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