方丈記/m.qyi
 
にそれでいい。このようにこの兄さんに不遜な態度の僕だが、じつは、このパクリ、パくった場所がいい。有名な書き出しでもなく、騒がしい天災でもなく、転調してぐっと情感が溢れてくる方丈の終わり、琵琶の秘曲、流泉が水の音に操られるという箇所で、おいおい、パンクがキミのなんのさって箇所だ。昨日の晩になって馬鹿にして読んだものに馬鹿にされて感動している僕の方がどれだけ何てこたあねえだろう。人間生まれたからには100円ライタ―のおあ兄ちゃんでありたいと思う。

昨晩読書中ふと思い出したこの人はもう逝ってしまった。

一人だけ切符の買えぬアホがいてカスタネットで病にロック

何てこたあねえけれど、これを見たときにはずいぶん泣いた。別に先立たれたれたからというわけじゃない。このくだらない文言には今でも泣ける。僕をスズメと同じにしてくれるな。会ったこともない。100円ライタ―がきらりと光る。

戻る   Point(4)